アヤさん「うむ、それではこれより開廷する」
ざきさん「いや待て、一度話し合おうじゃないか。ハイテンションなミーが真顔になるレベルの濡れ衣だわ」
…はい?
アヤさん「それでは被告人ざっきの罪状を述べる。被告人ざっきはマスターの服装をしていながらお茶すら満足に淹れられん。周りの期待を裏切っている。職務怠慢と言っても過言ではないであろう」
ざきさん「ぐうの音も出ない正論だ...って待たんかい!いやいやだってさぁ、この服装を指定したの「団長」だから、ってか俺の肩書きマスターに認定したのおまえじゃ」
アヤさん「有罪。ギルティ。理由は口答え」
暴君もビックリの判決だ
ざきさん「濡れ衣だぁぁぁぁあ!それでも僕はやってないぃぃぃぃい!!...パタリ」
あ、倒れた
ざきさん「うごごごご、よくぞこの俺を倒した。しかし俺を倒しても第2第3のざっきが…」
それは、ちょっと…
アヤさん「めんどくせぇな」
ざきさん「うん!知ってた!」
アヤさん「という茶番から始めたが、今回は天秤座だ」
毎度思うのだけど、こういう茶番はいるのだろうか?
ざきさん「真面目にやったって面白くないだろぉー?さてはあれか?ガッコーの授業は真面目に受けたいタイプかぁ?」
アヤさん「まぁ、やるネタはほぼ決まっておるからな」
決まってるんだ…
ざきさん「さってと、今回の天秤座なんだが、その特徴は自由・平等・博愛だな」
アヤさん「フランス革命が服着て歩いてるような人たちだ」
ざきさん「Luminosite eternelle!」
アヤさん「味方に無敵状態を...って、それは百年戦争の乙女」
またよく分からないネタを…
ざきさん「とはいえ、そのオルレアンの乙女と精神的には似たところはあるな」
アヤさん「うむ。天秤座は美学を非常に大事にするからな。価値観の根本と言ってもいいであろう」
ざきさん「そう、美しいかどうかが問題なんだよな」
というと…?
アヤさん「つまるところ、一般的な正しさなんて、どうでもいいってことよ」
ざきさん「そう、正しいかどうかよりも、美しいかどうか」
アヤさん「ぶっちゃけ美しければ正義だし、醜ければ悪」
なんというか、極端な人たちなのだろうか
ざきさん「まぁ、変わってると言ったらそうなんだが、自分の価値観を大事にする人たちだってこったな」
アヤさん「うむ、良いか悪いかを一般的な価値観を以て判断するのは「正し」かろうし、また最もであろう」
ざきさん「でも、天秤座の人たちはそこを自分で考える。自分で判断を下す」
アヤさん「自分で判断を下すには自分の基準が必要だ。それこそ秤のような。そこで天秤座は自身が持つ美学を拠りどころにする」
ざきさん「となると、実は天秤座って、かなり性格がバラけやすいんだよな」
それはどうして?
アヤさん「では、逆に質問だ。美しさとは何だ」
…えっと、…あぁ、なるほど
ざきさん「そう、美しさは人によりけり、人の数ほどある。何を美しいと思うかはその人によって違う」
アヤさん「だから天秤座には変わり続けることを美しいと思う人もいれば、変わらないでいることを美しいと思う人もいる」
ざきさん「即座に何かを決める天秤座もいれば、最後の最後まで話を聞いて判断を保留する天秤座もいる」
だとしたら、共通しているのは、自分で考えるということ?
アヤさん「うむ、そういうことだ。そしてそこから天秤座の特徴を更に説明するとすれば」
ざきさん「天秤座は自分と他者の間に明確な線を引いているってことだ」
明確な、線引き?
アヤさん「うむ、自分と相手は全く違う存在だということだの」
ざきさん「少し大げさに言えば、人と人が分かり合うことに一種の諦めを持っているんよな」
アヤさん「どこまでいっても、他人は他人。人は一人なのだとな」
…二人の言葉がズシリと胸に響く
ざきさん「まぁ、じゃないと計れないしな。だからこそ天秤座は、相手を理解しようとする」
アヤさん「自分と相手が別の存在だとしても、否、別の存在だからこそ分かり合えることも出来るはずだとな」
別の存在だから、こそ…
ざきさん「人が何かを理解するために一番手っ取り早いのは比較だかんなぁ」
アヤさん「うむ。それぞれを比べて分析し、両者の異なる点を認識する。これが一番理解するのに手っ取り早い」
ざきさん「だから、天秤座にはみんな独特のバランス感覚がある。偏った見方をすると、それだけで理解の邪魔になるから当然っちゃ当然だが」
アヤさん「彼らは既存の価値観にハマることを良しとしない。それ自体が歪んでいることがあるからだ」
ざきさん「じゃあ、何を通して見るかというと、自分の美学を持ってくる。そしてそれこそが、自由・平等・博愛の精神だ」
あ、つながった
アヤさん「別の存在だからこそ理解したい」
ざきさん「まっすぐ相手を理解したい」
それが天秤座…
アヤさん「うむ、そういうことだの。よく出来ました」
ざきさん「おめでとうございますぅぅぅ!!いぇぁぁ、乾杯だぁぁぁ!」
天秤座。軸を持ち、2つの存在を秤にかけ、そしてそれぞれの差異を理解しようとする星座
アヤさん「そういう見方が出来ると、世の中平和なのじゃろうがなぁ」
ざきさん「うまくいかねぇもんさ。色々溢れてっからな」
世の中…
そういえば、忘れかけていたが、ここはどこなのだろうか。
現実なのだろうが、現実とは思えない場所。
アヤさん「ん、まさしくその通りよ。虚実入り交じった場所さねここは」
ざきさん「外の情報は入ってくるが、外を見ることはねぇからなぁ」
え、それってどういう?
アヤさん「まぁ、慌てなさんな。分かる時が来ろうさな」
また煙に巻かれた
ざきさん「ってことで、恒例の落としタイム!ヒューヒュー!」
アヤさん「天秤座は美学にこだわるあまり、それで動けないこともよくある話だ!」
ざきさん「下手すると、ただの難癖屋、皮肉屋になるからな!クレーマーに化ける可能性が他の星座より高めだ!」
アヤさん「弁も立つからほんとにうるさい」
ざきさん「まじそれな...」
落とす事は忘れないんだ…
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