アヤさん「さて、それではロビンフットごっこを始めようではないか」
またなんか始まった
ざきさん「お、いいねぇ。どんなんする?オーソドックスに人の頭の上にリンゴを置いて射抜くか?弓矢ならバックヤードにありそうだが」
なんてものを常備してるんだ
アヤさん「それは何だか普通だからなぁ...」
ざきさん「じゃあ森に潜み」
アヤさん「金持ちを襲撃し」
ざきさん「奪ったお金をバラまこう」
単なる強盗だ!?
アヤさん「まぁまぁ冗談だ。第一、この世界で強盗などしても何の得にもならん」
ざきさん「そーそー。金があったってなんもなりゃしねぇからな」
お金を持っていても、何の得にもならない…?
ざきさん「それどころか、ここには良い行いも悪い行いも存在してねぇ」
アヤさん「善行も悪行も同時であり同量であり同一であるよ」
…へ?は?
ざきさん「いやぁ、哲学だなぁ」
アヤさん「ふむ、哲学だねぇ」
ざきさん「その哲学がキーワードなのが」
アヤさん「今回の射手座だ!」
え、もしかしてここまで前振り?
アヤさん「うむ、毎回手を変え品を変えるのが大変でのぅ」
ざきさん「あーだこーだ考えるから糖分が足りねぇわ!」
…普通に○○座です!ではダメなのだろうか
アヤさん「つまらん」
ざきさん「普通すぎる」
そう答えると思ってた
アヤさん「さて、射手座なのだが、よく言われるイメージとしては突撃だの猪突猛進だの、そんなところだな」
ざきさん「まぁ、シンボルが矢だからな。放たれた矢は飛ぶしかねぇわ。そのイメージ通りにフットワークは軽いな」
アヤさん「旅行好きと言われもするので、つまり一ヶ所にはじっとしていない星座だ」
ざきさん「ぶっちゃけ、そそっかしさだと十二星座で一、二を争うなぁ」
アヤさん「双子座と一緒にいると、良く言えば賑やか、悪く言えばうるさい」
ここまでの話を聞く限り、哲学という言葉からは大分遠い存在のようなのだけど
ざきさん「まぁそれは、なんで射手座があっちこっち飛び回るのか、その理由に依るんだな」
アヤさん「その理由とは、普遍的なものを見つけたいという本能だな」
普遍的なもの?
ざきさん「つまり、いつでもどこでも、何にでも通じるものを探してるってとこだ」
アヤさん「双子座は情報を集めるために集める。ある種コレクター気質だの」
ざきさん「それに対して射手座は、情報を集めるよりも、まずは実感しようとする」
アヤさん「双子座のような星座が頭で考えるならば、射手座は体で感じとるというところだ」
ざきさん「そして体感し終わったら次のところへ旅立っていく」
アヤさん「この世には、きっと普遍的なナニかがある。それを見つけたいという衝動に駆られてな」
普遍的なナニか…それはいったい?
アヤさん「さぁな、知らぬわ」
ざきさん「知るわけないだろ」
え、先まで何か知ってそうな口ぶりだったのに...しかも逆ギレ...
アヤさん「そんなもん、答えなんていくらでもあろうよ」
ざきさん「普遍の真理は普遍であるからこそ姿を変えるからなぁ。見え方は人それぞれだわな」
う、う~ん?
アヤさん「まぁ、今はまだ分からんだろうな」
ざきさん「もちっと話聞いてれば分かるときもくるだろ」
来るの、だろうか?
アヤさん「うむうむ、気に病むでない。ワシらはお前さんの未来が見えておるからの」
…でも詳しくは言わない。何だかズルい
アヤさん「何を言っとる、ズルいことがあるか」
ざきさん「だな。犯人が誰でどういうトリックを使ったのか分かってるミステリー、二人がどんな障害をどう乗り越えるか分かってる恋愛ドラマ、そんなの楽しいか?」
…あんまり
アヤさん「知らないからこそ知りたいと思う。探求する。射手座の心にあるのはその思いだ」
ざきさん「天秤座で外の存在に気がつき、蠍座で内なる存在を見つめ、そしてそれを終えた射手座のステージは冒険に出てそれを確かめるってもんだ」
アヤさん「まさしく冒険家というにふさわしい星座だの。未知の世界を知りたいという」
ざきさん「だな。しかもただの冒険者じゃない。どんな未知だろうと、持ち前の情熱で楽しみ尽くすんだ。そりゃ他の星座からしたら矢のようにも見えるわな」
射手座、そそっかしかったり落ち着きがなかったり、でもそれは純粋に知らないものを知りたいと思うから、その結果なんだ
アヤさん「うむ、今回も良くできました。なので、」
ざきさん「射手座は射手座でも、やらかした射手座は、とにかくとっ散らかしてそのまま次に向かうところがある。台風を思い浮かべるといいぞ、アレだ。」
アヤさん「しかも周りのことはお構いなしだからの。気がついたら騒がしいトラブルメーカーとして周りから白眼視されてることもあるから気をつけるがいい」
二人の落としにもそろそろ慣れてきた
アヤさんざきさん「「チッ」」
え、なにそのハモった舌打ち
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