EP.16「魚座ってどんな人?」

アヤさん「お魚くわえたドラ猫~」


ざきさん「捕らえろぉぉ!!魚を引きずりだせぇ!!」


アヤさん「泥棒猫を、炎の彼方に葬り去るのじゃぁぁぁ!!」


猫に何か恨みでもあるのだろうか

ざきさん「いんや特に」


アヤさん「むしろ、動物愛護団体から睨まれそうだからそろそろやめておこう」


ざきさん「このおどろおどろしい音楽もやめとくか」カチッ


だったら最初からやめておけばいいのに…

ざきさん「やらんと楽しくないだろ?さて、十二星座の最後の魚座なんだけど」


アヤさん「一言で言って、魚座は不思議ちゃんだ」


ざきさん「場合によって、宇宙から何か電波受信してるような人もいるな。水瓶座と同じくらいに第一印象がちょいとアレだ」


えーと、つまり…?

アヤさん「言ってしまえば、「自由」ってことさな」


ざきさん「そそ。いろんな事からも、どんなしがらみからも解き放たれてるわけだ」


アヤさん「前回の水瓶座は既成概念や肩書きなどを取り払う、ややもすると破壊する星座だった」


ざきさん「でも魚座は始めっからそういうのに囚われないんだな」


アヤさん「むしろ、何かの枠にはめ込むというのを嫌う星座だ」


ざきさん「ノー・モア・コントロール!」


アヤさん「思い出して欲しい。今まで11の星座の話をしてきたが、皆どう他人に接していくのかそれぞれの特色があった」


牡羊座は認められたかったり、乙女座は誰かの役に立ちたかったり

ざきさん「そそ、覚えててくれておじさん嬉しいぞっ。だが、魚座はそうじゃないだな」


アヤさん「他人をどうこうしようしようという気がないのだな」


ざきさん「そして、自分も他人からどうこうされることはないと思っている」


ありのままを見つめているってことだろうか

アヤさん「そうとも言えるのだが、実はもう少し踏み込んでいくと、自分は他人であり、他人は自分であるって思ってる節がある」


また何か哲学的なことを…

ざきさん「まぁまぁ。んじゃそうだなぁ...まず、1つ確認したいんだが、自分と他人は違う存在である。ここまではいいな?」


アヤさん「だから、これまでの11星座は各自のやり方で他人と繋がろうとしてきた」


ざきさん「でも、さっきの話から少し分かるように、魚座は自分と他者の線引きが曖昧だ」


アヤさん「目の前の人の気持ちをそのまま汲み取ろうとするし、また言葉などを使わなくても何となく察してしまうところがある」


ざきさん「つまり、心がそのまま世界に対して剥き出されてる」


心が世界に剥き出しって…つまり、

アヤさん「そう。守るもんがないわけだ。魚座の心はとても繊細であり、そして傷つきやすいとも言える」


ざきさん「魚座には、人に頼まれると断りにくいって人も多いな。これは、自分と他人を切り離して考えることが難しいからだ」


アヤさん「それでもって、自分には理解できる言葉で話すことも多いから、他人からしたら何かよく分からんことを言っているという評価になりやすい」


ざきさん「人は他人に説明する時、わかってもらうために言葉を選んで話すだろ?ただそれが魚座だと、自分のイメージをそのまま持ってきちまうわけだ。そして誤解を受けて傷つくってのも1つのテンプレだな」


苦労が多そうだ…

アヤさん「だが、だ。そこが魚座の武器にもなり得る。突然だが、「表現」の根本的な機能はなんだと思う?」


伝えること?

ざきさん「確かにそう。表現は何かを伝えること。でも、それにはその一歩手前が為されていることが前提になる」


アヤさん「即ち、目に見えないものを発見し、名前をつけるということだ」


えーっと…

アヤさん「例えば今ここで俺がざっきを殴ったとする」


ざきさん「待たんかい...アヤの例えに出てくる俺って、いつも不憫だよな。痛っ!まじで叩きやがった...」


アヤさん「はいはい、話を続けるぞ。当然殴られたざっきは何かしらの感情を抱くことになる」


ざきさん「まぁ怒りとか悲しみとか抱くわな。ついでに言うと今抱いてるわ」


アヤさん「うむ。ではここで「怒り」や「悲しみ」という言葉がなかったらどうだろうか。ざっきは自分の感情に気づけるだろうか」


…無理だ

ざきさん「 だな。言葉ってのは伝える以前に、目に見えない形のないものに輪郭を与えるんだな」


アヤさん「では、魚座の話に戻ると、彼ら彼女らはそういった曖昧な世界に生きている」


ざきさん「だから感覚的に察するとか、言葉を使わずに相手の心情を理解するってことが出来たりする」


アヤさん「そして、いつも曖昧な事を言っている一方で誰も気づけなかったことを的確に示すこともある」


あ、不思議ちゃんだ

ざきさん「そういうこったな。曖昧な世界に生きているから分かることもあるし、そういった魚座が人格向上を目指したらどこまでも行くだろうな」


アヤさん「魚座は無償の愛を捧げる存在でもあるから、それこそ聖人君子になってしまうかもしれんな」


ざきさん「形のない曖昧な世界に生きていて、どんな風にも自分を変えられる。それが魚座さ」


アヤさん「さて、これで12星座は全て話したな。期待せずに聞くが、自分の事を多少は思い出したか?」


…それが、

ざきさん「OKOK、だと思ってたわ気にすんな。ってことは、もう少し俺たちの話を聞く必要があるみてぇだ」


アヤさん「次は…なんの話だったっけ?」


ざきさん「えーとなぁ、確かなぁ...ド忘れしたわ!ヒハハッ!」


…もしかして、もう話すことは決まっているのだろうか?

アヤさん「ん?そうさな。決まっておるよ。ずっと昔にな」


ずっと、昔?

ざきさん「昔過ぎて忘れ...あ、思い出した流石俺。これまでの話を現実で使うために、エレメントとアクトの話をするだった」


アヤさん「お、そうじゃったそうじゃった。では、次はエレメントとは何かということから語ろうかの」


ざきさん「その前に小休止だ。まぁ、ごゆっくりな」


そう言いながら、二人は疲れたのか少し伸びをし始めた。…ずっと昔から決まっているって、どういうことなんだろうか

次回EP17「エレメントってなぁに?」

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